豊後大野市議会 2022-06-17
06月17日-02号
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 分かりました。 これは臨時的ですか、それとも回復まで続けるのでしょうか。 といいますのも、この経済状況はいつまで続くか分かりません。コロナが収束しても、すぐには回復は難しいとされています。これで大丈夫だと認識したときまで続けますか。お答えできますか。
○議長(
衞藤竜哉君)
安藤商工観光課長。
◎
商工観光課長(
安藤久美子君) この
緊急運営負担金につきましては、令和2年度に総務省から
コロナウイルス感染症への対応に係る運用の留意点で示された、市と道の駅との
指定管理協定の
リスク分担の考えに基づいて交付したところでございます。 今後についてでございますが、災害等のコロナも含めた不可抗力による影響によりまして、大きく売上げが減少し、事業の継続が厳しい状況となった場合には、検討する必要もあろうかと考えておりますが、まずは
指定管理者によります
経費削減等の経営努力をお願いしてまいりたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 分かりました。 今回の補正第2号で、
観光誘客事業で
観光PR費として163万8,000円計上しておりますが、これは道の駅についてはどのようなPRをする予定ですか。
○議長(
衞藤竜哉君)
安藤商工観光課長。
◎
商工観光課長(
安藤久美子君) 先日議決いただきました163万8,000円の
PR事業費につきましては、本市への誘客を図るために、
メディア等を通じて毎月1回、約10分の枠で観光資源や地域資源、食等をPRしていくものでございまして、当然その中には道の駅でのイベントであったりとか、各道の駅のお勧めの商品等を紹介するというふうな企画をしているところでございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 分かりました。 対策、対応はと質問しましたが、来客数、お客様が少なくなっていくときの対策、対応は、もう打つ手がないんですね。今は来ていただいたお客様に丁寧に好印象を持っていただくということが一番ではないかと思います。 道の駅は、
地域活性化の拠点施設であるとともに、地域の生産者や雇用を守る使命があります。しっかり継続させるためにも、設置者として援助することを望むわけでございます。 食品をはじめ、各種の
値上げラッシュが止まりません。メーカーや問屋は、原材料や燃料の高騰で、それを価格に転嫁しなければ、もうやっていけない状況なんです。ですから、家計も負担感が増す一方で、苦境に立たされております。 これからの相次ぐ値上げは、消費者の購買意欲を冷え込ませていきます。この現象は、単なる値上げ、物価高、インフレではないんです。不況時の物価高、最悪ですね。スタグフレーションの様相です。この現象は、回復にかなりの時間がかかると言われております。 このような環境の中で、道の駅の経営はますます厳しくなることが予想されます。市として維持継続を後押ししなければなりません。その覚悟はさっき聞きましたから、答弁はいいです。 1の再質問は、これで終わらせていただきます。
○議長(
衞藤竜哉君) 次に、2、
小中一貫校についての質問を許します。
◆12番(赤峰映洋君) ②の質問を続けていいですか。
○議長(
衞藤竜哉君) いいです。続けてどうぞ。
◆12番(赤峰映洋君) はい、それは失礼しました。 では、②の質問。観光客が減ったことは分かりましたが、これからの観光客の推移についてはどうお考えでしょうか。増えるとずっと維持、どうでしょうか。 〔「議長」と呼ぶ者あり〕
◆12番(赤峰映洋君) いいです、それは。もういいです。 本市にどのぐらい観光客が来ているかと気にしているのは、観光業者だけではないんです。飲食店や農業関係の人達も、もっと言えば経済活動をしている人、みんななんです。観光客の動向で自分たちの経営の仕方、取組も考えなければならないわけです。 例えば、その月、来月の観光客の予想が立てば、仕入れや従業員の配置も考えられるんです。ですから、最も知りたい数値の一つが
観光客数です。ですから、それで情報を伝えるようにお願いします。 それから、各駅において
出荷者協議会が組織されていると。現状や課題の意見等について話合いが行われているわけですが、ちなみにどういった意見が多いですか。多いか、1つでもいいですから、どういった意見があるか、お願いします。
○議長(
衞藤竜哉君)
安藤商工観光課長。
◎
商工観光課長(
安藤久美子君)
先ほど答弁でも申し上げましたが、
出荷者協議会の総会等にも参加させていただいております。直接、
出荷者協議会から市へのご要望等はいただいておりませんが、道の駅に出荷者の方から高齢化等の理由で農産物を道の駅まで持っていくことができないというご相談があったということで、それに対して道の駅は、それを解決するために直接生産者のところへ集荷に出向くというような対応をしておりまして、農産物の確保に努めていると聞いておるところでございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 分かりました。 今、全国にある道の駅は二極化していると言われております。平たんに言えば、お客様が大変多く繁盛しているところと、反対にあまり繁盛していないところ、中間があまりないそうです。 繁盛している道の駅は、漁協、農協または、特徴ある大型店やスーパー、コンビニと提携しながら売上げを伸ばしています。 今後、そういった形態の道の駅、または合併等を含めて考えておりますか。考えておれば、お願いいたします。
○議長(
衞藤竜哉君)
安藤商工観光課長。
◎
商工観光課長(
安藤久美子君) 道の駅は、議員がおっしゃいましたように、市が設置いたしまして、
指定管理者の方に
管理運営を行っていただいておりますので、
指定管理者の方が農協等、スーパー、民間の事業者と提携して事業を行うということは考えられるところでございますけれども、現在のところ、市から農協や
民間事業者等の提携を進めていくというような予定はないところでございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 今までの形態を続けていけば先細りするのではないかというふうな考えが私にあるから聞いたわけでありますが、この小売店の不況は出口の見えないトンネルだとも言われております。しかし、過去の事例を見ても景気は必ず回復します。そのときのためにも本市の道の駅の継続を支援していただきたいと思います。 その支援の最も有効な手段は資金援助です。そういったことをしっかりと考えて運営をお願いします。 この項を終わらせていただきます。
○議長(
衞藤竜哉君) 次に、2、
小中一貫校についての質問を許します。 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) それでは、
小中一貫校についてお伺いいたします。 3点ほど。1番目、令和3年度から、
朝地小中学校において
小中一貫校が始まりました。今後、本市は全ての小中学校で実施する予定があると思いますが、各旧町村の学校において実施する
タイムスケジュール、日程はどうなっているのか。 それから、2番目として、
小中一貫校は他県や大分県においてどの程度実施されているのか。 3番目といたしまして、
小中一貫校に踏み切ったわけですが、どのようなメリットがあるのかをお伺いいたします。
○議長(
衞藤竜哉君) 2、
小中一貫校については、
学校教育課長より答弁があります。
中城学校教育課長。 〔
学校教育課長 中城美加君登壇〕
◎
学校教育課長(
中城美加君) それでは、
小中一貫校についてのご質問にお答えいたします。 まず、
小中一貫教育校の今後の
スケジュールについてでございます。
朝地小中学校が昨年度から
小中一貫教育校としてスタートし、現在、全ての中学校区において
小中一貫教育構想図(
グランドデザイン)を作成し、小中9年間で目指す学校の教育目標や前期、中期、後期で目指す子供像を設定し、
小中一貫教育校として各地域での姿を具現化しているところでございます。 令和6年度には、千歳及び
清川小中学校が施設一体型として、緒方、大野及び
犬飼小中学校が
施設隣接型で、令和7年度には三重町が
施設分離型でスタートする予定となっておりますので、引き続き、
学校運営協議会や保護者、地域と連携を取りながら、各地域における
スケジュールに沿って進めてまいります。 次に、他県や県内における
小中一貫校の実施状況についてでございます。 令和3年度において、
小中一貫教育を行う学校数は全国で917校、全中学校の7.3%を占めています。内訳は、施設一体型135校、
施設隣接型44校、
施設分離型731校、その他7校となっております。なお、本市と同様に市内全域で設置している自治体もあり、様々な形態で取組が進んでいる状況でございます。 また、県内では、佐伯市、日田市、大分市、豊後高田市等で
小中一貫教育を行う学校が設置され、大分市の碩田学園や国東市の志成学園では
義務教育学校が設置されております。 次に、
小中一貫教育の実施によるメリットについてでございます。
小中一貫教育のメリットとしては、1点目に、9年間で途切れのない指導が学習・生活の両面から行えること、2点目に、
教科担任制等によるきめ細かで質の高い指導により学力向上が図られること、3点目に、異年齢集団での
教育活動が豊かな人格形成につながること、4点目に、
中1ギャップの解消、5点目に、
学校運営協議会との連携による「地域とともにある
学校づくり」が推進されることであると考えております。 成果につきましては、1点目に、
教科担任制導入により複数での指導体制が日常的に可能となり、学力向上とともに生徒個々のニーズに応じた指導が可能となっていること、また、2点目として、児童・生徒の協働により、中期の入り口である5年生から、よりよい学校をつくろうとする意欲の高まりが見られることであると考えております。 このようなことから、これまでの取組で、本市の
教育基本目標である「主体的な自己実現」を目指す児童生徒の育成に欠かせない「学びに向かう力」の高まりに確かな手応えを感じているところでございます。 〔
学校教育課長 中城美加君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君、再質問ありますか。 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 議長、関連がありますから、続けて再質問させていただきます。
○議長(
衞藤竜哉君) どうぞ。
◆12番(赤峰映洋君) 小中9年間で前期、中期、後期と設定するわけですね。中期においては小学生と中学生のくくりがなくなるということで解釈しますが、制服については従来
どおり中学1年生から中学生の詰め襟を着るわけですね。 それでは、
校長先生は一貫校においては1人と考えていいわけですか。また、教頭先生は何人になるか、お答えいただきたいと思います。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) まず、制服についてでございますが、
小中一貫教育校の特色を出すためには、1年生から標準服を準備したり、中期から制服をとかいう考えもございますが、これについては各地域ごとで、先ほど申し上げましたように
学校運営協議会、それから保護者、地域の方と学校とが協議をした上で、見直しを今後していきたいと考えているところであります。 次に、校長のことでございますが、施設一体型の学校におきましては、校長1人、教頭2名という配置でございます。実際に、今開校しています
朝地小中学校においては、校長が1名、教頭が小学校に1名、
中学校教頭が1名と、教頭が2名という配置であります。そして、校長1名になっておりますので、加配というところで教諭を1名新たに配置をしているところであります。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 分かりました。 それでは、千歳、清川は施設一体型、これは
校長先生が1人。それから、大野、緒方、犬飼は
施設隣接型、これも1名でいいですか。2名。分かりました。そういうことですね。 この施設一体型と隣接型において、
校長先生や先生方にとっては、あまり負担はないようですが、三重町の施設分散型においては、少し先生方の配置や生徒の指導に工夫が要ると思いますが、どのようなお考えをお持ちですか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 施設が一体型、それから隣接型、分離型にかかわらず、9年間で各学校で目指す教育の目標を一緒にするというところをまずしております。そして、前期、中期、後期、それぞれの期ごとにその目標に向けて、前期ではどこまでどういう子供たちを育てていこうかといった具体的な子供像を、施設の形態にかかわらず、設定し、9年間で統一され継続した教科指導や生徒指導が行われると考えています。 ですので、三重町においても、小学校5校、中学校1校ということで、
施設分離型ではございますが、今言ったようなシステム的には縦軸の9年間のものをそろえて、三重町の子供を育てていくというところで進んでおります。 また、今日、小学校では
教科担任制の取組ということが、国も進めているところであります。小学校において
教科担任制を導入する際に、
施設隣接型の学校等においては、中学校の教員が小学校に行って、その教科の授業を行うというところも、以前から行っているところでございますので、そういう利点を生かして今後も進めていきたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 分かりました。 全国的に、また大分県においても、実施している学校が多くあるとの答弁でしたが、本市が一貫校でいこうと決断した背景を少しお聞かせください。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 当市の
小中一貫教育の導入については、13年前の平成21年に
豊後大野市立中学校の配置について、
学校教育審議会から、新しく学校配置を考える場合は
小中連携教育や
小中一貫教育を取り入れることも視野に入れておくことが必要ではないかという答申をいただいております。 これにつきましては、当時の学校での課題がございました。まず1つ目に児童生徒の減少であります。それから、2つ目に各種学力調査結果の低迷、学力に関わるところでございます。それから、人間関係の固定化、そして
中1ギャップ、小中学校における指導方針がそれぞれ違っておりましたので、その差異がありました。それらの課題解決をすることが求められていたところであります。 それを受けまして、平成25年度から
朝地小中学校を一貫教育校のモデル校として設定いたしました。平成26年度に朝地町がまずその取組を発表しております。その次の年から、清川町、犬飼町、大野町、千歳町、緒方町、そして平成31年度に三重町と、それぞれの地域において、地域でどんな連携型
小中一貫教育ができるのかというところの研究をしていただき、それぞれの町で発表をいただいているところであります。 その7年間の成果と課題を整理するとともに、令和2年に
学校教育審議会より、各町の小学校及び中学校の存続と地域一体となって子供たちを育む地域とともにある
学校づくりの進展のため、市内7つの全ての町で
小中一貫教育校の設置に取り組むことを求めるという答申をいただいております。 9年間で系統的で継続的な教育を行うということが、市が目指しています主体的な自己実現を目指す子供の育成につながると考えています。そして、その子供たちの学びの場としては、今、子供たちが通っている地域にある学校で9年間を過ごすということが不可欠であると考えております。 そして、その地域にある学校の中で、地域の方、また保護者の方にご協力していただきながら、地域とともにある
学校づくりを推進していきたいと考えています。
小中一貫教育のシステムで、自分の学校または地域を誇りに思える、自慢ができるというふうなことを自分から発信できるような子供たちを育てていきたい。その子供たちが地域で育つことで、地域も活性化が図られて、また、その地域の方が学校の子供たちの支援をいただくというサイクルを生み出していけるものが、このシステムであると思っています。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 分かりました。
小中一貫校を実施するには、施設においても一体化したほうがいいと素人考えで思うわけですが、基本的な考えとして施設一体型の方向に将来考えておりますか。どうでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 先ほど申し上げましたように、
小中一貫教育のシステムを行うについては、もちろん施設一体型が望ましいとは考えております。 ですが、今あります各地域の施設の状況、それから財政の面から等々を考えて、今後検討していかなければと考えているところです。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 施設一体型で、通学ですね。今、小学校はスクールバス、中学校は独自でやっているわけですね。そういったスクールバスのことも考えておいていただきたいと思います。 私の質問がメリットでしたから、答弁もそれに沿って、成果が上がっているということはよく分かりました。今、一番、児童教育で大切な問題解決型教育の指導もうまくいっているということで、大変いいことばかりだと考えられます。 そこで伺いますが、デメリットといいましょうか、こんなことが問題で、まだまだ改善の余地があるといったことはありますか。あれば一つぐらい例を。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 今、議員ご指摘のとおり、導入に当たり課題となる今後解決していかなければならない点は幾つかございます。 まず、学校の運営の面からいたしますと、それまで小学校としての学校の在り方、中学校としての学校の在り方というところで学校運営をしてきているので、それをすり合わせて、また9年間の学びを再構築するということになりますと、そこには時間を要するというところがございます。 また、児童生徒の面から見てみますと、小学校高学年がリーダーシップを発揮する場の設定の難しさでしたり、中学校に入学をするという、今までの意識の変容があったわけですけれども、その新鮮さが失われていくのではないかといったような課題が今あります。 いずれにしましても、発達段階が大きく違う9年間の児童生徒たちをどうマネジメントして、先ほど申し上げた主体的な自己実現ができる、自分たちのまちを誇りに思えるような子供たちに育てていくかということは、大きな課題ですので、その9年間の枠組みを柔軟に考えながら、前期、中期、後期の枠組みはもちろんですけれども、そこにとらわれるだけではなく、いろんな異年齢の集団での活動等も工夫ができると思っておりますので、そういうところで、今後、その課題の解決に向けては取り組んでいきたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 一つ一つ解決していただきたいと思います。 小学校、中学校で学んだこと、また、その環境が将来の生き方に大きな影響を与えると言われております。無垢な、正直な生徒に、この一貫校の特性を生かして指導教育をお願いいたします。 以上で、この項を終わらせていただきます。
○議長(
衞藤竜哉君) 次に、3、支所機能の強化についての質問を許します。 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) それでは、最後に支所機能の強化について質問いたします。 大分市は、本年度から大南支所、佐賀関、野津原の各支所に1,000万円ずつ予算を割り振り、各支所が管内の市道、農道の補修や除草を独自で実施できるモデル事業に取り組む方針を示しております。本市においても支所長の裁量で予算を使えるようにする考えはありませんか。
○議長(
衞藤竜哉君) 3、支所機能の強化については、
産業建設統括理事より答弁があります。 佐藤
産業建設統括理事。 〔
産業建設統括理事 佐藤勝美君登壇〕
◎
産業建設統括理事(佐藤勝美君) それでは、支所機能の強化についてのご質問にお答えいたします。 大分市は、本年度から、大南、佐賀関、野津原の3支所について、管内の市道、農道の除草や補修を独自に実施できるモデル事業に取り組むこととしております。 このモデル事業は、大分市役所本庁からの距離が遠く、大分市内でも過疎化が進む3支所に1,000万円ずつ予算を割り振り、これまで整備に当たって実施していた本庁職員の現場確認を省略することで、地域ニーズに寄り添った臨機応変かつ迅速な対応等を目的としている事業と伺っております。 本市においては、平成27年度から土木技術職員を本庁に集約し、限られた職員を機動的に運用することで、迅速な対応を図っているところでございます。 この中で、市道の補修等につきましては、自治区等からの要望をはじめ、職員の点検や道路利用者からの通報等により不具合箇所の状況把握に努めております。また、工事等につきましては、担当職員の現地調査を踏まえ、路面の陥没、路肩の崩壊等により、通行に支障があり危険度の高い箇所から優先的に事業を実施しております。 今後におきましても、市民生活に影響が生じないよう、本庁担当者と関係職員が連携を深め、引き続き機動的で公平なサービス提供に努めてまいります。 〔
産業建設統括理事 佐藤勝美君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君、再質問ありますか。 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 今、支所長が判断して使える予算はどんなものがありますか。ありますか、支所長の判断での予算は。
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤
産業建設統括理事。
◎
産業建設統括理事(佐藤勝美君) 支所長判断で使える予算はなく、事業執行については、農林整備課、建設課と進めております。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 今、かなりの件数、市道や災害に対する補修等が、市に要望があると思うんですが、各町村ごとの件数が分かればお願いします。もしあれだったら合計でも結構です。
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤
産業建設統括理事。
◎
産業建設統括理事(佐藤勝美君) 令和3年度の市道、農道の除草や補修件数の実績ですが、三重町96件、清川町22件、緒方町43件、朝地町61件、大野町40件、千歳町28件、犬飼町44件の計334件であります。 このうち、市道維持管理に伴う要望及び対応の件数ですが、令和3年度において、三重町74件に対して70件、清川町23件に対して15件、緒方町65件に対して24件、朝地町50件に対して46件、大野町66件に対して31件、千歳町57件に対して19件、犬飼町48件に対して24件であり、予算額3億3,700万円に対して執行額3億1,700万円であります。 令和3年度以前の要望に対しても実施しており、単年度での比較は難しいところもございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 赤峰映洋君。
◆12番(赤峰映洋君) 毎年3億円前後使っているということで、分かりました。 よく支所に書類等を持っていくと、本庁に持っていきますということが言われておりますが、支所長や職員が単なる取次者、メッセンジャーになることなく、やはり自主性を持った職務に当たれば、そして支所長判断である程度予算を使えるようになれば、地域ニーズに寄り添った臨機応変で迅速な対応が可能になり、住民サービスの向上に寄与することになるのではないかと思います。 支所にある程度の権限と予算を与えることは、支所の責任も重くなります。軽微なミスや不祥事もなくなり、緊張感のある業務が期待されるわけです。ぜひ検討をお願いします。 以上で全て終わらせていただきます。 〔12番 赤峰映洋君質問者席降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 以上で、12番、赤峰映洋君の
一般質問を終わります。 ここで11時5分まで休憩します。 休憩 午前10時50分 再開 午前11時05分
○議長(
衞藤竜哉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 引き続き
一般質問を許可します。
---------------------------------------
△佐藤昭生君
○議長(
衞藤竜哉君) 4番、佐藤昭生君。 1、子ども
子育て支援についての質問を許します。 佐藤昭生君。 〔4番 佐藤昭生君
質問者席登壇〕
◆4番(佐藤昭生君) 議長から許可を得ましたので、通告に従いまして3項目について順次質問いたします。 それでは、1項目めとして、1、子ども
子育て支援についてお伺いします。 ①大分県では、「子育て満足度日本一」を目標に掲げ、子育て中の方に、地域全体が見守り、支えてくれていると実感してもらうとともに、子供自身の健やかな育ちを支援する取組を県内各市町村と協力して進めています。 本市においても、全ての子供と家庭が安心して子育てできる環境づくりを総合的に支援するため、令和2年度から5年間を計画期間とした第3次
豊後大野市子ども・
子育て支援事業計画(キラキラこどもプラン)を策定しています。その計画や取組の理念には賛同できます。 しかし、取組の一つであるぶんごおおの子育て応援券は、かなり小規模なものです。例えば、豊後高田市が実施している子育て応援誕生祝い金に比べても明らかです。今後の計画策定で、拡充または見直しの予定はありますか。 ②国の制度では、令和元年10月から認定こども園、保育所、幼稚園における副食費の取扱い及び負担減免について、小学校第3学年修了前の子供の中で、上から数えて第3子以降の子供、非常に分かりにくい制度です。具体的な例を挙げますと、長子が小学校4年生以上で、3番目の子供が入園するときは、減免の対象にならないということです。それと、もう一つ、年収360万円未満相当世帯の子供が減免対象となっております。給付上限月額4,500円、日額平均230円です。 そこで、お伺いします。
豊後大野市では減免対象となる子供は何人いますか。
○議長(
衞藤竜哉君) 1、子ども
子育て支援については、
子育て支援課長より答弁があります。 安東
子育て支援課長。 〔
子育て支援課長 安東礼子君登壇〕
◎
子育て支援課長(安東礼子君) 子ども
子育て支援についてのご質問にお答えいたします。 まず、子ども
子育て支援策の拡充等についてでございます。 本市の
子育て支援施策につきましては、国や県の補助事業はもとより、子育てに必要な用品の購入費用等を補助するぶんごおおの子育て応援券交付事業や、中学校卒業までの医療費助成をはじめ、保育園児を対象に全身や手足を動かす遊びを通じて療育支援を行うきらきら教室、生きる力を持つ子供を育成するため、小中学生を対象にお金の大切さなどを学ぶ
豊後大野市キッズマネースクールのほか、令和元年度から幼児健診に導入した視覚スクリーニング検査では、独自に1歳半健診においても実施し、眼科疾患等の早期発見等につなげるとともに、令和元年10月から実施された国の幼児教育・保育の無償化では、同年4月から先行実施した上で、市の独自施策として、第2子以降の子供についても無償とするなど、本市独自の事業にも取り組み、安心して子育てできる環境づくりに努めているところでございます。 また、先日議決いただきましたきらきら
子育て支援金につきましても、乳幼児期の子育て世帯に対する経済的支援を目的に、来年3月までの間、小学校就学前の子供1人につき月額5,000円を支給するものでございます。 こうした様々な取組により本市の
子育て支援施策を進めてまいりますが、次期計画となる第4次計画の策定におきましても、
子育て支援に関する保護者の意向等を把握するとともに、社会情勢の変化や市民ニーズにきめ細かに対応し、安心して子供を産み育てることのできる社会の実現に努めてまいります。 次に、副食費の取扱い及び負担減免についてでございます。 副食費の減免につきましては、年収360万円未満相当世帯の子供が対象の所得要件による減免と、所得階層にかかわらず第3子以降の子供が対象となる、いわゆる多子減免がありますが、そのうち多子減免につきましては、幼稚園などの第1号認定を受けた子供と認定保育所などの第2号認定を受けた子供とでは条件が異なり、幼稚園では同一世帯に小学校3年生までの子供が3人以上、保育所では同一世帯に小学校就学前の子供が3人以上いることが必要となります。 そこで、減免の対象人数につきましては、幼稚園では、37人中、所得要件による減免が13人、多子減免が4人となっており、保育所では、514人中、所得要件による減免が156人、多子減免が2人となっております。 〔
子育て支援課長 安東礼子君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤昭生君、再質問ありますか。 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) ①と②併せて再質問をさせていただきます。 ①につきましては、豊後高田市では
子育て支援の財源にふるさと納税を充てていると伺っております。本市においては、
先ほど答弁にありましたように、第4次計画の策定時に市民の意見を十分に反映し、現在より拡充した政策の実現を図っていただきたいと思います。また、財源の確保につきましても工夫をお願いしたいと思っております。 ②につきましては、国の減免の対象とならなかった、減免対象から外れた幼稚園児20人、保育所児童356人の子供たちの支援を市で行えないかどうか、お伺いします。
○議長(
衞藤竜哉君) 安東
子育て支援課長。
◎
子育て支援課長(安東礼子君) ①についてでございます。 令和3年度子ども・子育て県民意識調査によりますと、理想とする子供の数の実現のために必要なことは、やはり第1位が経済的な支援ということで、これを見ますと、令和元年から令和3年にかけて10ポイントこの割合が増えております。このことは、まさにコロナの影響によって、経済的な支援というニーズがさらにクローズアップされていることの表れではないかと考えているところです。 そこで、市の次期計画におきましては、子育て世代のニーズと時代の要請に的確に応えていくために経済的な支援は必要であると考えておりますので、ふるさと応援基金等の活用も踏まえた
子育て支援の充実が図られるよう努めてまいる所存でございます。 続きまして、②についてでございます。 最初の答弁でも申し上げましたが、副食費の減免基準のうち、所得要件による減免につきましては、年収360万円未満相当世帯の子供は全員対象となりますが、多子減免につきましては、第1号認定と第2号認定では条件が異なっています。 言い換えますと、第3子以降の子供がいる世帯が第1号認定か第2号認定かによって負担に違いが生じることになりますことから、これは公平性の観点からも見直すべき課題であると考えており、また、第3子以降の子供の数え方に条件を設けていることにつきましても、国の重要課題の一つである多子世帯の経済的負担の軽減策を進める観点から、条件を見直すべきではないかと考えているところでございます。 このような状況を踏まえ、本市では、大分県市長会に副食費に係る多子減免の算定基準を見直すよう要請することとしており、今後、他市とも連携して市長会を通じた国への要望ができるよう努めてまいりたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) ぜひ県内の各市と連携を取って国への要望を進めていただきたいと思います。 以上で1の質問を終わります。
○議長(
衞藤竜哉君) 次に、2、本市における外国人労働者の実態についての質問を許します。 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) それでは、2項目めの本市における外国人労働者の実態についてお伺いします。 平成30年、出入国管理及び難民認定法が改正され、生産性の向上や国内人材確保の取組を行ってもなお人材を確保することが困難な状況にある産業分野においては、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人を受け入れるために、外国人の新たな在留資格として特定技能が創設されました。 そのため、今後、外国人労働者の増加が見込まれることから、大分県では、令和元年3月、県と市町村の行政機関が足並みをそろえ、企業等が必要とする外国人材を適正に受け入れる日本人と外国人が安心して安全に暮らせる地域社会を実現することを目的として、大分県外国人材の受入れ・共生のための対応策を策定しましたとあります。 日本政府は、本年6月から
新型コロナウイルスの水際対策を緩和し、1日の入国者数の上限が2万人となりました。とはいえ、過去最高だったコロナ前の令和元年の外国人入国者数は約3,119万人で、単純に日割計算すれば1日に8万5,450人となり、まだ4分の1にも届きません。 前置きが長くなりましたが、ここで質問です。 現在、本市で働いている外国人労働者の国籍別と産業別の人員についてお伺いします。
○議長(
衞藤竜哉君) 2、本市における外国人労働者の実態については、
商工観光課長より答弁があります。
安藤商工観光課長。 〔
商工観光課長 安藤久美子君登壇〕
◎
商工観光課長(
安藤久美子君) それでは、本市における外国人労働者の実態についてのご質問にお答えいたします。 市内に居住する外国人は、住民基本台帳制度の適用対象となった平成24年7月の169人から年々増加傾向にあり、ここ2年間は新型
コロナウイルス感染症対策の影響により大きく増加はしていませんでしたが、本年4月の水際対策緩和以降、再び増加に転じ、5月末現在では在留外国人の住民登録が過去最高の316人となっています。 国籍別に見ますと、最も多いのがベトナムの147人、次いでフィリピンの40人、以下、中国26人、韓国20人の順で、その他はカンボジア等東南アジアを中心に12か国となっております。 産業別の労働者数につきましては、大分労働局によりますと、本市と竹田市を管轄する
豊後大野公共職業安定所管内において、技能実習生を含む外国人労働者の産業別の人数は、農業・林業が193人で全体の49.7%を占めており、次いで製造業の48人、12.4%、卸売業・小売業の41人、10.6%の順となっております。 このような統計結果から、本市では、農業を中心に製造業や小売業等の分野で約200人前後の外国人が就労しており、少子高齢化等による労働力不足が、その需要を年々押し上げていると分析しています。特に、本市の基幹産業であります農業におきましては、広大な農地の維持管理や機械化できない繊細な手作業等が多く、まだまだ労働力が充足しているとは言い難い状況でございます。 したがいまして、過疎高齢化が著しい本市においては、外国人労働者の雇用が必要とされていますが、一方で、文化や生活様式の違いによるトラブルが懸念されます。 このようなことから、本市では、外国人労働者が地域社会で生活していくため、必要な日本語能力を身につけながら地域住民と関わる機会を増やすため、日本語ボランティアの養成や外国人を雇用している事業所等へのニーズ調査といった取組を進めております。 今後におきましても、他の自治体の取組を参考にしながら、今後、増加が見込まれる外国人労働者との共生に向けた取組を進めていきたいと考えております。 〔
商工観光課長 安藤久美子君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤昭生君、再質問ありますか。 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) 今、答弁のありましたように、事業所等へのニーズ調査ということで、今抱えているところの事業所に行ってからのいろんな情報交換をして、どの辺が必要なのかというのをぜひ聞いていただきたいと思っております。 また、現在、生産年齢人口が減少している状況にありますので、今後ますます外国人労働者に依存せざるを得ない状況が増してくると思われます。地域住民との良好な関係を築き、共存していけるような施策をぜひ進めていただきたいと思います。 また、ウクライナ難民受入れについては、どのように対応されていますか、お伺いします。
○議長(
衞藤竜哉君) 玉ノ井
総務企画統括理事。
◎
総務企画統括理事(
玉ノ井浩司君) 5月の臨時議会で、ウクライナ難民への対応ということでご報告させていただきました。その中で、4月19日に福岡出入国在留管理局に避難民の支援として市営住宅の提供の届出をしたということを報告しております。 現在、市営住宅、政策空家を除けば入居可能な部屋も多く、生活圏を考慮しながら、ウクライナ難民に対しては臨機応変に住宅の提供をしていきたいと考えております。そして、もし生活圏が決まりましたら、地域住民への丁寧な説明等を行って、理解を求めていきたいと考えております。 それから、現在、市営住宅の受入れということのみとなっておりますけれども、外国人労働者に対して日本の生活をサポートしていただいている民間団体もありますので、そちらとも連携を取りながら、できることをやっていきたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) ぜひそういう難民の受入れ等の要望があれば受け入れていただいて、事業所とのマッチングも含めて相談に乗っていただけたらありがたいと思っております。 以上で2番の質問を終わります。
○議長(
衞藤竜哉君) 次に、3、宇宙ビジネスとのかかわりについての質問を許します。 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) では、3項目めとして、宇宙ビジネスと
豊後大野市の関わりについてお伺いします。 2020年に内閣府と経済産業省は、地域における自立的な宇宙ビジネスの創出を加速させるため、衛星データ等を活用した宇宙ビジネスの創出を主体的・積極的に推進する自治体を宇宙ビジネス創出推進自治体として大分県が選定されました。また、航空機で人工衛星を打ち上げる水平型宇宙港として大分空港を活用することが決定しました。東側と南側が海に面して空いており、また3,000メーター級の長い滑走路があり、空域が混んでいないといった理由で選定されたようです。 今後、大分県は、内閣府、経済産業省等とも連携して、大分県内における宇宙ビジネス、スペースポート関連や衛星データ活用などの創出に向けた取組を進めていくようです。 実は、このプロジェクトの中枢には、本市出身の高山久信さんが深く関わっています。現在、高山さんは、宇宙プロモーションカンパニー株式会社minsoraを立ち上げ、一般社団法人おおいたスペースフューチャーセンターの専務理事も務めております。 また、株式会社インフォステラの代表取締役社長である倉原直美さんも本市出身です。インフォステラは、アンテナをシェアリングすることで通信インフラを整備し、宇宙とインターネットが常時接続されている未来を創り出していくことを念頭に、周回衛星向け地上局共有プラットフォーム、StellarStationの開発・運用を手がけています。 さらに、JAXA(宇宙航空研究開発機構)にお勤めの本市出身の方もおられます。 そこで、このように宇宙に関わる逸材を輩出している本市として、今後、宇宙ビジネスに関わっていく予定はあるか、お伺いします。
○議長(
衞藤竜哉君) 3、宇宙ビジネスとのかかわりについては、市長より答弁があります。 川野市長。 〔市長 川野文敏君登壇〕
◎市長(川野文敏君) それでは、宇宙ビジネスとの関わりについてのご質問にお答えいたします。 大分県は、2020年4月にアメリカの企業と提携し、2022年に大分空港から人工衛星を打ち上げる宇宙港の取組を進めるという計画を発表しました。また、大分県では、この人工衛星の打ち上げの実現を目指すだけでなく、宇宙港を核とした新たな経済循環を創出し、打ち上げ開始から5年間で県内に約102億円の経済波及効果がもたらされるものと推計しております。 宇宙ビジネスには、主に3つの分野があり、1点目が、ロケットや人工衛星、地上局などの製造や整備をする分野、2点目は、人工衛星を利用したデータ収集による生活上のサービスの向上を図る分野、3点目は、宇宙空間へ活動範囲を広げる宇宙旅行等の分野となっています。 そこで、議員ご質問の本市における宇宙ビジネスとの関わりについてでございますが、本市に最も関わりのある分野は、2点目の人工衛星を利用したデータ収集による生活上のサービスの向上を図る分野ではないかと思われます。 この分野については、カーナビや天気予報、スマートフォンによる位置情報の把握など、現在、人工衛星からの情報が既に私たちの生活に多く取り入れられていますが、将来的には、衛星データを分析した農作物の生育予測、橋梁や河川堤防等の社会インフラのモニタリング、観測データから地上の様子を把握して防災や災害時のドローンによる物資輸送の支援活動、準天頂衛星みちびきによる農業用機械や建設用機械及び自動車等の自動走行などが考えられ、実用化されたものから本市の業務や市民の生活に生かしていけるものと考えております。 なお、この分野につきましては、本市において、現在、鋭意取り組んでおります事務事業のDX推進にも関わりがございますので、庁内各課におきまして、既存のツールやスキームにとらわれずに、農林業や防災、教育、環境衛生等あらゆる分野において、最先端の科学技術が活用できないか検討してまいります。 その他の分野につきましても、新たな産業が創出できる可能性を秘めておりますので、今後におきましても、大分県と連携し情報収集を行いながら本市で取組ができる事業について調査研究を進めてまいります。 〔市長 川野文敏君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤昭生君、再質問ありますか。 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) 今、市長から答弁がございましたように、使われる宇宙の具体例を挙げていただきました。 一例を挙げますけれども、精密な測位情報で位置の把握ができ、自動運転などに適用される、これは測位衛星みちびきのデータを活用し、ごみの収集運搬を効率化するサービスを先ほど申しました大分市内のminsoraともう一つの計2社が実用化しており、これを全国に商用展開するということが報道によって紹介されております。 また、先ほどの市長の答弁にありました農業の分野、気象の分野、いろんな分野で活用できると思います。 そこで、本市が現在こういう分野で取り組んでいることがあれば、お伺いします。
○議長(
衞藤竜哉君)
麻生環境衛生課長。
◎環境衛生課長(
麻生正文君) ただいまのご質問にお答えします。 報道がありましたごみ収集運搬業務を効率化するシステムにつきましては、
豊後大野市では既にごみ収集業務受託者において各車両にこのシステムを導入済みでございます。 したがいまして、今後のシステムのアップデート等で、みちびきのデータを利用したものに変わる提案がなされるのではないかと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 玉ノ井
総務企画統括理事。
◎
総務企画統括理事(
玉ノ井浩司君) ただいまのご質問に私からも追加して回答します。 測位衛星みちびきを利用して、地表の変化を把握した防災活動といったものがあります。災害時、迅速な状況の把握、そして、その後の推定ということが可能になっております。そういった部分の情報提供をいただいて、防災活動に生かしていくという形になります。
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) ぜひ活用していただきたいと思います。 現在、皆さんスマートフォンを持っていますけれども、10年前は、まさかこのように世界的に広がっていく、身近で使える。例えば、タブレットもそうですけれども、あっという間に広がっていくんです。先のことと思って、のんびりしていては、なかなか追いついていけないので、ぜひ市もそういう部分で取り組んでいただきたいと思います。 1点だけ、県央空港にサテライトスペース等を考えてはいかがかなと思いますが、空港のある
豊後大野市ですので、その辺はいかがでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 大野町の県央空港を宇宙港のサテライトにというふうなご提案でございますけれども、なかなか壮大なお話でありまして、夢があると思っております。 実は昨日、大分空港の利用促進期成会という会議がございまして、私は出席いたしました。広瀬知事が会長を務めておられまして、大分空港、コロナ禍でなかなか利用客が伸びないということで、それでも最近だんだんと利用客が増えてまいりましたというふうなお話が、全日空、それから日本航空の支店長からもあったところでありまして、利用客が伸びてきているという状況はありますけれども、この宇宙港に対する取組につきましても、昨日の会議で宇宙港の将来像のビジョンというものを定めたところでありまして、宇宙ビジネスを皆さんで一緒になって進めていきましょうというふうなところで会議は終わったところなんです。 非常に、これから宇宙港のビジネスは、佐藤議員おっしゃるように、まさか昔は考えられなかったことが、すぐに起きてくるんだというところでありまして、議員のお話にあった高山久信さん、
豊後大野市出身で、昨年は郷土の先輩特別授業ということで各中学校を回っていただいて、宇宙ビジネスが身近なものですよというふうなところを中学生にも教えていただいたところでありまして、これから宇宙ビジネス、いろんな分野に生かせていけるものだと私も思っておりまして、「下町ロケット」というドラマがありましたけれども、あれがもう現実に私たちの、身近に迫っているというふうなところであります。 議員おっしゃるように、県央空港も含めて、いろんな可能性を探っていかなきゃいけないという思いで、この宇宙ビジネスにつきましては、大分県と一緒になって取組を進めていきたいと思っております。
○議長(
衞藤竜哉君) 佐藤昭生君。
◆4番(佐藤昭生君) 市長の前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございます。 以上で質問を終わります。 〔4番 佐藤昭生君質問者席降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 以上で、4番、佐藤昭生君の
一般質問を終わります。 ここで午後1時30分まで休憩します。 休憩 午前11時38分 再開 午後1時30分
○議長(
衞藤竜哉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 引き続き
一般質問を許可します。
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△田嶋栄一君
○議長(
衞藤竜哉君) 17番、田嶋栄一君。 統括理事制についての質問を許します。 田嶋栄一君。 〔17番 田嶋栄一君
質問者席登壇〕
◆17番(田嶋栄一君) 通告に従いまして、早速質問に入りたいと思います。 新年度がスタートして2か月が経過いたしました。この間、執行部の顔ぶれも大幅に変わり、新たな息吹を感じているところです。 そこで、今回は執行部の組織について、具体的には統括理事制についての質問をいたしたいと思います。 統括理事制は、平成29年第4回定例会において、翌平成30年度に向けて行政組織の機構見直しを行うため、
豊後大野市行政組織条例の一部改正について、課の統廃合や新設、課名変更や統括理事の設置などの提案があり、総務常任委員会で審議した結果、賛成多数で可決されました。今回、この質問をするに当たり、当時の経緯について改めて振り返ってみたいと思います。 総務常任委員会では、統括理事という聞き慣れぬ名称に戸惑いを感じ、執行部の説明だけでは理解が不十分であるため、継続審議にしてはどうかという意見が出されました。しかし、当時県下で理事制をしいているのは臼杵市だけでありましたので、仮に調査をしても1市だけでは検証にならないということで、自由討議で結論を出すことにいたしました。 各委員からは、その位置づけはどうなるのか、メリットは何か、現状の部長制に何か問題があるのかなどの質問が出されました。一方、機構改革は今までなかったことをやるわけで、変わることには皆抵抗を感じるが、100%はあり得ない。継続審議にしても対象が1市だけでは有効な調査は困難などの意見が出されました。 長時間審議した結果、組織機構改革には川野新市長の強い思い入れがあるようなので、一度は取り組んでみてはどうか。その後、やはり問題があるというふうなことになれば、改めればよいのではないか。よほど不合理でない限り尊重すべきだというふうなことで、可決に至るという経緯がありました。 当時、私も一委員として審議に加わっており、組織機構改革には、ある1点を除き賛成でありました。その1点というのは、統括理事の位置づけであります。 あれから丸4年が経過しました。川野市長は、これまで安定した市政を執行されていると思っておりましたけれども、ここに来て、若干首をかしげざるを得ないような状況が議会対応の中で見受けられるようになりました。新年度になり、私はもとより、新たに管理職となられた職員の皆さんにも、統括理事制について、改めて確認の意味を込め、次の3点について質問いたします。 1、統括理事の職務は、市長が指定した複数の課等の所管事務の掌理及び政策調整をすることになっているが、支障なく取り組む環境にあるのか。 2、事務の決裁区分及び職務権限において、決裁の順序、専決及び代決は副市長に次ぐ者になっているが、課長と同列にあり、重要施策を審議する立場にある者にしては責任の所在が明確ではないように見受けられるが、いかがか。 3、現在、コロナ禍の対応で苦慮されている。今後、予期せぬ自然災害等が発生した場合に備え指示命令系統を明確にし、迅速な対応を可能にするため統括理事制を改める考えはないか。 以上、3点について質問いたします。
○議長(
衞藤竜哉君) 統括理事制については、市長より答弁があります。 川野市長。 〔市長 川野文敏君登壇〕
◎市長(川野文敏君) 統括理事制についてのご質問にお答えいたします。 まず、統括理事の職務環境は支障なく目的は果たされているのかについてでございます。 理事制度は、平成30年度に導入し、統括理事が、それぞれの掌理部署を統括するとともに、政策形成や事業調整機能の充実・強化、重要施策の推進、迅速な課題解決、各種計画の円滑な実施等の推進役を担っているところでございます。 また、三役と統括理事を基本構成員とする理事会議を月に2回開催し、毎回20件程度の市が抱える喫緊の課題について協議を行っており、スピード感を持って市の政策や課題を協議し、対応策を検討するとともに、その協議結果を統括理事のリーダーシップにより関係課で具体的な検討を行った後、課題が残れば、再度、理事会議で協議していく流れ、いわゆるPDCAのサイクルを効率よく回していくことを基本としております。 このプロセスが課題の早期解決や掌理部署の統括につながっているところであり、理事制度にとっての必要な環境であると考えているところであります。理事制度導入により、これまでも様々な課題を解決できていることから、理事制度の目的や意図は十分に果たされているものと考えております。 次に、決裁区分や職務権限が課長と同列であり責任の所在が不明確ではないのかについてでございます。 市役所においては、市民の皆様から見たら一つの課題でも、その一つの課題が複数の部署にまたがることも多くあります。そのような案件については、各課単位での対応に限界があることから、統括理事が調整機能を発揮し、関係課長を招集するとともに、意見を集約することで課題解決に当たっております。また、統括理事が整理した課題等を自ら理事会議で協議し、解決策に導くなどの対応も行っております。加えて、副市長が欠けた際には、統括理事が職務代理者となることから、統括理事の責任は重く、課長と同列ではなく、責任の所在は明確となっていると考えております。 次に、今後、統括理事制を改める考えはないかについてでございます。 災害時の対応につきましては、発生した災害の内容及び規模に応じた組織体制や事務分掌を職員初動マニュアルに規定し、指揮命令系統を明確に定めております。 また、新型
コロナウイルス感染症への対応では、統括理事を中心メンバーとした
豊後大野市健康危機管理対策調整会議を開催することで、感染対策にスピード感を持って対応してきたところです。 しかしながら、近年、災害規模が拡大傾向であることを踏まえ、有事の際に、職員一人一人が迅速かつ適正に対応できるように、判断力の養成、連絡体制の明確化、優先順位の確認、情報の収集・連絡調整、被災者への親切な対応等が実施可能となるよう、日頃からの備えが必要であると考えているところでございます。 今後におきましても、あらゆる場面において、効率的で効果的な組織として機能するために、理事制度の成熟度を高めてまいりたいと考えております。 〔市長 川野文敏君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君、再質問ありますか。 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) ただいま市長から答弁をいただきまして、内部における統括理事の業務につきまして、大変一生懸命頑張っておるということは理解できました。ただ、私は、議会側の立場から見たときの考え方として質問を申し上げたいと思います。 この統括理事制につきましては、冒頭の質問の中で述べましたように、総務常任委員会で慎重審議、議論を交わし、賛成多数で可決したものであります。また、本会議におきましても、賛成討論の中で、今回の組織・機構改革について完全に理解したという議員はほぼないと思います。不整合が生じた場合は、ちゅうちょすることなく、さらなる改変、改革を断行していただきたいという発言がなされております。 川野市政で新たに設けられた制度でありますが、4年が経過いたしまして、統括理事の立ち位置が何か曖昧に感じられる場面が見受けられますので、ここで一旦見直したほうがよいのではないかと判断いたしまして質問する次第であります。 まず、1番の質問でございますけれども、答弁をいただきました中には、月に2回理事会を行う、20件ぐらいの打合せがある。ということは、月に40件、年間にすると480件、それを純粋に考えますと、大変な業務をされているということは、理解はいたします。ただ、統括理事制につきましては、端から見ていて何となくつかみどころがないような感じがいたしておりました。 そこで、既に退職された理事あるいは課長職の方に、私の思いを伝えまして、当時の感想を尋ねてみました。そうすると、当然ながら今の私の立場、あるいはご本人の立場からして明快な回答は得られませんでしたけれども、苦笑いしながら、そうですね、やっぱりやりづらかったですねと。ほかの人にも聞いてくれよというふうな回答でした。何がやりづらかったのかと言いましたら、やはり報告はできても指示はできない立場にあるということ、そういうふうなことをおっしゃっていました。 それであれば、はっきりするのは現職の方に聞いてみるのが一番いいかもしれませんけれども、なかなかそういう具合にはまいりませんので、私の感じで申し上げたいと。何もないにこしたことはありませんけれども、もし仮に管理職の中に、お互い遠慮して、やりづらい、すっきりしないと感じている職員がおるとすれば、統括理事の職務である所管事務の掌理及び政策調整を円滑に遂行する環境には疑問符がつくのではないかと思われますが、いかがでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 統括理事制、過去の経験者から、やりにくい制度だというふうなことを田嶋議員がお伺いしたというところであります。 この制度は平成30年度からスタートしていきまして、私も理事制度を始めた段階では、なかなかしっくりこないというふうなところがありましたが、時がたつにつれて、だんだんと私の理想とする理事制度へと変わってきている、進化している状況がございます。 例えば、皆さん方から見られると市の内部というのは分かりにくいところがあるかもしれないので、1点、その具体的な事例を申し上げますと、清川町の左右知という地域がございます。その地域の方から、市に対していろんな要望をするんだけれども、なかなか実現しない。市長、一回来てくれないかということで、私、お伺いしたんです。行ってみたら、県道なんですが、ここを拡幅してほしいという要望があるんだけれども、なかなかしてくれないと。拡幅してくれないのは、将来のこととして、通行量も少ないので、では傷んでいる舗装を何とかしてくれないかということで行ってみたら、ぼこぼこで、もう舗装道路と呼べる状況ではございませんでした。 次に連れていっていただいたのが、水路があって、その上に大きな石があって、まさに今にも落ちそうな状況で、このままいくと水路が壊れてしまうというふうな、非常に危険で通行上も非常に支障になるような、そういう危ない場所でございました。 次に行ったのが、ジオパークのジオサイトになっております出会橋、轟橋で、そこの有害鳥獣の防止柵がもうぼろぼろになっている。あるいは、手すりも壊れそうで、もう手すりと呼べるものではないというふうな状況がありました。 これは非常に危ない喫緊の課題であるというふうな認識で、理事会議で協議をいたしまして、すぐにこれに取りかかろうやという話をしたんですが、そのときにリーダーシップを発揮してくれたのが
産業建設統括理事で、彼はもちろん土木技師の資格を持っておりますから、そういう道路とか水路とか、そして柵とかというところに非常に詳しい方だった。彼の統括範囲からすると、商工観光課というのは全然違う、ジオパークは関係ないところだったんですが、それも一緒にやろうというふうなことになりまして、
産業建設統括理事の主導の下で、道路の舗装も県の土木事務所に行ってすぐに補修していただきましたし、水路につきましても落石防止用のネットを張ってモルタルを吹きつけて、危険な状況はすぐに除去いたしましたし、ジオパークのジオサイトの有害鳥獣防止柵についても、すぐに皆さん方の補正予算、ご理解いただきまして、取り替えることができました。 もう一点あったんですけれども、轟橋の大型トラックが通るので、重量制限とか、そういう対策が要るのではないかというふうなご要望もございましたが、それについては少し時間がかかっております。今回の穴見眞児議員の
一般質問の中でご答弁させていただきたいと思いますけれども、このように理事がリーダーシップを発揮して様々な課題を横断的に解決していったというふうな実績は非常にたくさんございます。 例えば、玉ノ井
総務企画統括理事については一級建築士の資格を持っておりまして、市が施設を造ろうという段階では、理事会の中で、そういう知見を発揮していただいて、いい意見をいただいておりますし、施設の修繕をやる方向性についても、彼自身が現場に行って、屋根に登って、現地を見て、改修の方向性を決めたりとか、あとは
生活福祉統括理事につきましては、非常に病院勤務が長かったということで、医療機関との連携で大きな力を発揮しております。教育次長については、非常にこの4人の中ではいろんな部署を経験してきた職員でありますので、そういう経験を基に、今、教育の分野で頑張っております。 そういうふうに、皆さん方からは見えないところでも、理事というのは課題解決とか政策を引っ張っていくという部分で大きな役割を果たしておりますので、この理事制度、私の中では欠かせないポストだと思って、これからも成熟性を高めていきたいと考えているところでございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 市長から大変長い答弁をいただきまして、次の質問は何をしようかというのを、ちょっと頭の中が混乱し、整理がつかなくなりましたので、再度ねじを巻き戻してやりたいと思います。 理事は、私は決して悪いというわけではないんです。理事皆さんの個人個人の評価をしているわけではないわけでありまして、もう少し前面に出てきていただきたいということなんです。 次に、当初の目的どおり成果を上げているというふうな答弁をされました。先ほども、すばらしい活動をされておるということで、私が感じている関係の中では、私が聞き取りをしたときには、何となくやりづらいんだというふうなことがありましたから、こういう質問をしているわけでありますけれども、仮に、当初の目的が、市長は達成されていると答弁されておりますけれども、例えば、その達成度は完璧だと思われるのか、おおむね良好だと思われるのか、それとも思ったよりよくないと思われているのか、いかがでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 理事制度が始まって、現時点で達成度についてでございますけれども、先ほどもご答弁申し上げましたように、始まったときは、平成30年度にスタートしてみて、やっぱり理事に指名された方々も、なかなか自分は何をやるんだろうなと、今まで経験がなかったから、そういう戸惑いもあったろうと思います。それでも、だんだんと組織を運営していく中で、理事の所管する、例えば、理事についてはフロアごとに理事を定めておりますので、フロア会議というふうなところも、私がやりなさいというのではなくて、自主的に皆さんでフロア会議を開催して、横の連携を図っていくというふうなところを自主的な取組として始めていただいておりまして、だんだんと成熟してきております。まだまだこの理事制度は完璧なものではないとは思いますけれども、だんだんと市政の中で、この位置づけというのが明確になってきていると思います。 私、自分が感じているところでは、管理職は40人おります。理事がいなかったら直に40人の相手に一人ずつ聞かなきゃいけないというところがありますが、理事がフロアで統括して、横の連携を図って情報収集とかというところを間でやってくれているので、その分、私は助かっているところもありますし、事務方のトップである副市長については、それをもっとやらなきゃいけない立場でありますので、副市長がそのメリットは一番感じているのではないかと思っております。 達成度は今どれぐらいかと言われても、なかなか点数をつけにくいんですが、徐々に成熟してきた制度であるということで、もう半分以上は目的を達成していると思いますので、まだまだ市民の皆さんとか議員の皆さん方に役に立てるような制度にしていきたいと思っております。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) ということは、まだ完璧ではないと。今からまだ、やり直すではないんですけれども、やらなきゃならないことはあるということですね。 今、副市長のお話が出ましたけれども、ちょっと副市長に急遽聞いてよろしいですか。 この統括理事制は、今、臼杵市は、もう政策審議官というふうな名称になっていますね。竹田市が少し何か理事制度をされているみたいですけれども、
豊後大野市にお見えになって、この統括理事制をどのように思われていますか。ちょっと感想だけで結構ですから。
○議長(
衞藤竜哉君) 清水副市長。
◎副市長(清水豊君) 感想ということでございますが、これは、非常に私は有用な制度だなと思います。 制度自体、先ほどおっしゃっていただきましたけれども、私が全部、例えば何十人の課長にお話をしていくということになると、これは会議をやっても、なかなかそこはうまくいかない。私一人が例えば判断をして、こことここが関係するよというようなことがあったとしても、それ以外の視点というのがないので、何十人を一回でやるよりも、少人数でそれぞれの分野が分かっている方々が集まって、そこで会議をしていくというのは、非常に有用だと思いますし、もう一つは、制度と、あと人事、それがセットになって、今どんどんうまくいっていると思っております。 なので、理事に選ばれている方々は、非常に優秀な方々ですので、行動力もありますし、判断も早いので、我々が例えばあそこの公園にキッチンカーみたいなものを入れたらどうかという話の中でも、非常に動きが早い形で処理ができましたとか、そういった事例が数多くありまして、私だけでは思いつかない、判断できないところを補佐していただけるというところは、非常にありがたい。事務的にご助言いただけるということもありがたいし、実際に動いていただけるというところもありがたいので、非常にいい制度だなとは思っております。長くなりましたが、すみません。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 今、急遽、副市長にお尋ねしましたけれども、市長から、ほかの3名の統括理事の名前が挙がりました。ここで、本来であれば一言聞きたいところではありますけれども、通告しておりませんので、やめておいて、議会が終わった後、お尋ねします。 それでは、次の責任の所在についての質問を改めてしてみたいと思います。 ここの部分で、答弁の中で、課長とは同列ではないというふうな答弁がされております。私たちが総務常任委員会で審議したときには、課長と統括理事は同列ですというふうな説明を受けているわけです。私は今日まで、この答弁が出るまで、不思議だなと思いながら、統括理事と課長は同列だという認識でずっとおりました。 要するに、私たちが総務常任委員会で議論したときには同列と言いながら、これが一旦この制度が決まった後、もしかしたら同列ではなくなったのかどうか。その辺をちょっとお尋ねします。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 理事の立ち位置についてでございますけれども、
豊後大野市は、ご承知のとおり部長制を廃止して課長制度になっておりまして、理事の位置づけは課長と同じところにあります。以前は次長とか部長とかというところでランクが分かれておりましたけれども、課長級の一員としての位置づけ、それは給与制度上の位置づけでございます。 では、役割においてはどうかと申しますと、昨年の市長選挙の際に副市長が不在でしたので、私、市長の職務代理は
産業建設統括理事が行いました。そのように、責任もやはり一般の課長よりも一つ上というところになっておりますし、政策を調整する機能の上においては、課長を統括する立場ということでありますので、性質的には課長とは同列ではございません。ただ、給与的には課長と同等の課長級の扱いということになっております。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 同列でありながら同列ではないと。簡単に言えば、業務上は同列ではありませんよという解釈でよろしいわけですね。 念のために申し上げておきたいと思いますけれども、私は、今回の質問について、統括理事という制度に疑問を感じていたわけでありまして、決して職員個人の評価をするとか、あるいは批判をするとかというつもりは毛頭ございませんので、この点について誤解のないようにご理解を願った上で質問を進めていきたいと思います。 この1年間の議会対応におきまして、重要な局面で担当課長が答弁することが多く、統括理事の出番が少なく感じられたのは、私だけではなかったと思っております。議会でいろいろ議論され、関心が強い案件が幾つかあったと思います。担当課長が最後まで粘り強く発言されていることは、課長としての責任を自覚して、大変勇気が要ることであり、私は称賛に値すると思っております。 一方、統括理事の立ち位置がどうしても曖昧に思われてなりませんでした。少なくとも結論に言及する場面では、重要施策に関する事項を協議する立場の統括理事が答弁するべきではなかったかと思います。 私が議会の立場のほうから見ると、決裁区分及び職務権限においては、統括理事は上席にある立場です。しかしながら、議会でのやり取りを見ておりますと、傍観しているような感じの姿が見受けられました。どうも私にはそれが納得がいかなかったわけであります。統括理事の職務は、ただ執行部内の調整だけなのかなと。 先ほど市長の答弁を伺ったら、現場に行って、どうだこうだと指示をされて、いい結果が出たというふうなことがありますけれども、やはり結論に至るときに課長が答弁するというのは、議会に対していかがなものかなと私は思います。私は、やっぱり組織というものは、上席の立場にある者が責任を持って最後を締めくくるということが当たり前の姿だと思っております。本市においては、今は違いますよ。1年前は若干疑問符がつくというふうなことであります。 私から言わせますと、管理職の仕事というのは、特に統括理事ですよ、内部調整というのは当たり前のことだと思います。その役職柄、内部調整は当たり前のこと。しかし、最も重要なことは、議会において責任説明を果たす。そういうことが一番肝腎ではないかと思っております。 その点について統括理事の責任の所在が明確ではないと私は思っておりましたけれども、この私の考えについて、市長、いかがでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 議会でご説明するときに、課長説明よりも理事で説明をというふうな、説明者の役割を理事でやっていかなきゃというふうなところのお話ですけれども、それを申し上げますと、今回の
一般質問もそうなんですが、私が全て皆さん方のご質問に答えればいいんですけれども、それはそれぞれ役割分担をして答弁者で立たせていただいております。 基本的な考えとしては、私が答弁する案件というものと、それから理事が答弁する案件、ご説明する案件というのは、複数の課にまたがって、それを調整しなきゃいけないというところ。課長答弁というのは、もうその課の単独の事業で、課長が一番詳しくそのことを指揮して知っている。ですので、答弁者として一番ふさわしいのは誰かというところを見極めながら、それぞれ役割分担をしているところでありまして、市の方針を説明するのであれば、それは私が全部お答えするのが一番かと思いますけれども、そういう役割分担の中で答弁者を決めているというふうなところがございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 過去の議会におきまして、全て答えられた市長がおられたように思います。議会としては、そういうことを望んでおるわけではありません。こういうふうな職階といいますか、制度がある中で、統括理事の皆さんがもっと前面に出てやっていいのではないかと私は思っているわけです。 例えば、私が疑問を感じながら、今日の議会はすばらしかったと感じています。それはどれかといいますと、午前中、佐藤昭生議員が--何の質問でしたか、宇宙港だったかな--質問したときに、どういうふうな効果があるのかと言いましたね。そのときに、環境衛生課の
麻生課長と玉ノ井
総務企画統括理事が同時に手を挙げました。どういうわけか玉ノ井
総務企画統括理事は手を下ろしましたけれども、その後、答弁をされた。最後に市長が答弁されました。私は、今日見ていまして、これが議会に対する執行部の在り方ではないかと感じております。今日のやり方は100点だと思います。完璧です。 それでは、次の質問、よろしいですか。 先ほど、ちょっと統括理事のことに触れましたけれども、今回だけではなく、これまでにも統括理事の顔ぶれを見ますと、非常に優秀な職員がなっておると私は感じておりました。だけれども、単なる調整役だけであれば、宝の持ち腐れではないか。もっともっと前面に出て活躍する場を与えたらどうかと思っています。 これはもう答弁は要りませんけれども、私の感想ですけれども、今日の先ほどの議会の在り方を見たら、非常によかったなという気がいたしております。 次の質問に入りたいと思います。 ちょっとこれは、おまえがここで言うかというような質問なんですけれども、賞罰、特に賞よりも罰です。つい最近、よその県の市で高額な振り込みの間違いが発覚いたしました。あるいは、また過去において
豊後大野市でも不祥事がありました。こういうふうな場面において、ピラミッド型の組織であれば、誰が見ても責任の所在というのは一目瞭然だと思います。我々から見てもそうです。市民の皆さんから見てもそうでありますけれども、横の連携が仕事の統括理事についての罰はあるんですか、ないんですかというふうな質問はおかしいと思いますけれども、どのようにお考えになっていますでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 事件を起こしたりというふうなところで、懲戒処分を受ける職員がおりますけれども、当然その場合には、その管理者の責任も同時に問われるわけでございまして、その管理者が理事であれば、当然、理事もそういう罰といいますか、処分を受ける立場になろうということで、それはもう職員である以上、そういう処分はみんなが対象になっていると思っているところでございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 賞罰のお話なんかは、ここですべきではないと思いますけれども、また、あってはならないことであります。職員の皆さん、一生懸命頑張っていただきたいと思います。 次に、3番目の質問に入りたいと思います。 この質問につきましては、ちょっとピントがぼけたような設問になってしまいました。災害時の対応策について、何を今さら言っているんだというような質問でありまして、全く内容は市長の答弁のとおりでございます。 私の真意といたしましては、災害時と非災害時の統括理事の業務の在り方を対比して、そして統括理事制を改める考えはないかという気持ちでありますけれども、それはそれとして改めて質問いたします。 川野市長は、就任早々、朝地町綿田地区の地滑りの発生によって連日奔走されました。さすがに、
豊後大野市地域防災計画を見ますと、事細かに明記されており、感心をさせられました。ちなみに、地震対策につきましては207ページ、風水害その他の対策については204ページにわたり記載されております。 当然、ここに新たになられた各統括理事の皆さんについても、この防災計画は熟知されておると思っておりますけれども、統括理事そのものの役割がその計画の中でいかようになっているのか、ちょっと気になりましたので、この膨大な資料、大あらましに斜め読みをしてみました。そうしますと、両計画とも災害対策本部の組織体制の中で総合調整部に属すると記載されておりまして、ある意味安心しましたし、またある意味、ここでも調整役かとの思いもいたしました。 そこで伺いますけれども、市長の答弁の最後に、今後は理事制をより効率的で効果的な組織として運営していくために、成熟度を高めてまいる所存ですと述べられておりますけれども、具体的にはどのあたりをどのように成熟度を高めていくお考えか、少しお考えを伺いたいと思います。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 災害時の対応につきましては、今、田嶋議員からお話にあったとおり、事細かな風水害対策編と、それから震災対策編の地域防災計画を策定して、それにのっとって災害対応を行っているところでありますし、その中で理事の位置づけもございます。 また、新しい災害、今回の新型
コロナウイルス感染症についても、これはもう理事が中心となってまとめて、部局ごとの指示をしたりとかというところで、その調整会議が副市長をトップにして機能して、非常にスピード感を持って対策を打つことができたというふうなところもございます。そういう面で申し上げますと、感染症も災害でありますので、そのような突発的な事態が起こったときに、そういう対応ができるように成熟度を高めていくといいますか、そういう組織としてしっかりと機能していくような理事制にしていきたいという気持ちでございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 私の質問がちょっとピンぼけしたので、災害対応ということでありますけれども、非災害時においてもやっぱり成熟度を高めるというお考えでよろしいですか。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) この2つ前のご質問にお答えしましたように、今、では理事制度は何点ですかというふうな田嶋議員からのご質問があって、半分以上はもう目指しているものは超えてきましたと。100%を超えて、議員の皆さん、市民の皆さんに安心できるような組織づくりをやっていきたいというところでありますので、非災害時においても、そういう調整機能、それから政策の推進役とか計画の実行役というところの機能をまだまだ発揮していきたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 県内14市の制度を見てみますと、部長制をしいているのが6市、課長制が5市、その他3市となっております。 ちなみに、部長制6市といいますのは、大分市、別府市、中津市、日田市、宇佐市、佐伯市、課長制は、豊後高田市、杵築市、国東市、由布市、津久見市の各市それぞれであります。3市といいますのは、ご存じのように、本市と臼杵市、竹田市であります。 臼杵市は、もうご存じのように、一番先に理事制を取ったと思いますけれども、早々に改めまして、現在は政策審議官に改めているようであります。3名任命をいたしまして、そのうちの2名が課長兼任、1人が専任というふうなことになっておるようであります。 これにつきましては、どの制度がいいとか悪いとか申し上げるわけにはまいりませんけれども、もし本当に理事制度がよい制度であるならば、他市も追随しているのではないかと思います。 先ほども申し上げましたが、組織のあるべき姿とは、責任の所在、指示命令系統を明確にし、いかなる場合でも迅速かつ的確な対応ができる組織づくりが肝要であろうかと思います。そういう意味におきまして、私は、再度、理事制ではなくて部長制に戻して、職員が能力をもっと発揮できるような制度にしてもらったらどうかなと思います。そして、その中で市長を筆頭に職員一丸となって市政に取り組まれることを望みますが、大変失礼ですが、何遍も同じ質問ですが、市長の見解をお願いします。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 田嶋議員は、理事制ではなくて部長制に戻したらというふうなお考えのようでございます。 お話に出ました臼杵市は、うちよりも早く理事制を導入しておりまして、その点で中野市長ともお話をする機会があったんですけれども、うちの理事制と、それから臼杵市の理事制は全然性質が違うものでありまして、お伺いしたところによると、一つの課題が発生したら担当理事をつけて、課題が解決したらその理事はもうお役御免ということで、そういう理事制らしいんです。うちの理事制と全く違います。うちは、それぞれのフロアであったり所管を政策横断的に実行していくとか、その組織のフロアのトップに立って皆さんを引っ張っていくとかというリーダーシップが求められておりますので、それぞれの自治体、首長の考え方で、組織というものはどうあったほうがいいとか、あるべきだという考えは、それぞれ違ってくると思います。 田嶋議員がトップになっても、自分だったらこういう組織にしたいというふうな、やはりそういうお考えはあるものと思いまして、私にとって、今の理事制がとても組織を運営していく上で非常に優れている組織だと思っておりますので、先ほどもご答弁申し上げましたように、今の理事制をもっともっと成熟度を高めていって機動できるような、そんな組織にしていきたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 何遍も何遍もしつこい質問で大変恐縮なんですけれども、我々議会の立場から見ると、議会の常任委員会がありますよね。そのエリアと統括理事制度というのは若干食い違うところがあります。それで、どうしても議会の立場、議会の立場といいましても私が代表して言っているわけではありませんけれども、議会に所属している私の立場からすれば、若干問題があるのではないかなと思っておりました。その点も、もし変えられるようなことがあれば、入れていただきたいと思います。
○議長(
衞藤竜哉君) 川野市長。
◎市長(川野文敏君) 常任委員会の構成と、それから私どもの理事制では、管轄、所管する分野が違うというところでありますけれども、そこに合わせていくのか、今のままの理事制でいくのかというところは、私どもの課題としても考えておりますけれども、部長制での弊害としてあったのが、やっぱり縦割り行政が進んでしまうということで、部の中での横の連携はするんだけれども、部と部をまたぐような課題について調整というのがなかなか難しいというのが、以前、私も、
豊後大野市始まって部長制だったので、感じていたところがあります。 今の理事制については、横断的に、自分の管轄でなくても、そこへ手を出していって、理事がリーダーシップを発揮して課題解決に当たっていくというふうな対応が取れておりますので、そこは常任委員会とは構成が違いますけれども、ご理解いただきたいと思っております。
○議長(
衞藤竜哉君) 田嶋栄一君。
◆17番(田嶋栄一君) 今の川野市長であれば、部長制であろうが、うまく運営できると思いますけれども、理事制が一番すばらしいと思われておるようでありますから、改善されるところは大いに改善していただきたいと思います。 最後に、一般市民の多くの方は、統括理事制について認識が希薄であると同時に、部長制に比べて、どうしても制度が分かりづらく、疑問を感じている人がおることは、これはもう事実です。市民にとって直接利害関係がある問題ではありませんけれども、行政に関心のある方は、ケーブルテレビで議会とのやり取りを見ている人が多く、疑問を感じているということはゆゆしきことであるなと私は思っております。 アリの一穴という言葉がありますように、市民の皆さんの中で、小さな疑問あるいは不信が、いずれ市政にも悪影響を及ぼす可能性があるのではなかろうかなと危惧しているところです。そして、現代社会は次々と新しいものが生まれまして、乗り遅れまいと立ち回る傾向にあります。 また、行政にも似たような風潮があると私は思います。国の政策によって次々と何々計画、何々プランとなるものが打ち出されて、計画づくりに地方自治体が振り回され、中身を吟味する余裕もなく、やむなく飛びつかざるを得ない場合も生じ、うまくはまればいいんですけれども、一旦つまずくと不協和音を招いて、挙げ句の果て、どこに責任があるかも分からないというような場合も考えられます。こういうふうな事態が続きますと、市民の皆さんは行政に対して疑問、不信を感じ、やがては市政への不満に変わるかもしれません。 統括理事の件にかかわりませず、いま一度、行政組織の見直しを行いながら、改善、改革されることを申し上げまして、私の
一般質問を終わります。 〔17番 田嶋栄一君質問者席降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 以上で、17番、田嶋栄一君の
一般質問を終わります。 ここで2時35分まで休憩します。 休憩 午後2時20分 再開 午後2時35分
○議長(
衞藤竜哉君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 引き続き
一般質問を許可します。
---------------------------------------
△高野辰代君
○議長(
衞藤竜哉君) 3番、高野辰代君。 1、子供の育ちをつなぐ「幼保小連携」についての質問を許します。 高野辰代君。 〔3番 高野辰代君
質問者席登壇〕
◆3番(高野辰代君) 議長に許可をいただきましたので、今回も3つのことをテーマに質問させていただきます。 最初に質問させていただきますのは、子供の育ちをつなぐ「幼保小連携」についてでございます。 2018年に、幼稚園教育要領、保育所保育指針、認定こども園教育・保育要領の3法令が改定され、保育所や認定こども園も幼児教育施設と位置づけられ、小学校との連携の重要性がうたわれております。市内の各教育・保育施設では、それぞれの法令で統一して定められた幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿に向けて、子供たちの成長を育んでいただいているところでございます。 10の姿とは、健康な心と体、自立心、協調性ほか合わせて10の項目があります。例えば、1番目の健康な心と体の育ってほしい姿とは、園生活の中で、充実感を持って自分のやりたいことに向かって心と体を十分に働かせ、見通しを持って行動し、自ら健康で安全な生活をつくり出すようになることを目的としております。 就学前後の切れ目のない支援体制の構築は、小学校教育に円滑に接続し、一人一人の発達を把握することで、子供自身はもちろん、保護者にも安心感を与え、教育現場でとても重要なことと考えております。文部科学省でも、本年の春に架け橋プログラムが進められ、全国的に幼保小の接続期のカリキュラムや幼保小の連携体制の推進が図られております。 そこで、次の2点についてお伺いいたします。 ①幼保小連携の現状について。 ②今後の取組予定について。 以上、よろしくお願いいたします。
○議長(
衞藤竜哉君) 1、子供の育ちをつなぐ「幼保小連携」については、
学校教育課長より答弁があります。
中城学校教育課長。 〔
学校教育課長 中城美加君登壇〕
◎
学校教育課長(
中城美加君) 子供の育ちをつなぐ「幼保小連携」についてのご質問にお答えいたします。 まず、幼保小連携の現状についてでございます。 現在、市教育委員会では、幼保小連携による育ちの連続性の確保に取り組んでおります。 具体的な取組としましては、市内全ての就学前施設に参加を呼びかけ、年2回の幼児教育研修会を開催し、実践研究を行うことで幼児教育の充実を図っております。 また、各小学校では、市の方針に基づいた幼小連携に取り組んでおり、今年度は、三重第一小学校と三重幼稚園を指定して研究を進めております。 加えて、市内全ての就学前施設の園訪問を年2回実施し、各学校と情報共有を図るとともに、就学前施設に通っていない幼児につきましては、
子育て支援課と連携することで学校との情報共有を図っているほか、就学時健診では、小学校にも参加を要請し、保護者との相談活動ができる体制を確立しているところでございます。 さらに、今年度は、
豊後大野市教育保育協議会園長会におきましても、幼保小連携の取組についての研修機会を設けていただいているところでございます。 各小学校の取組としましては、学校公開や体験入学、入学説明会を実施し、連携を深めているほか、学校での幼保小連携会議や特別支援連絡会議を開催し、就学前施設関係者、児童クラブ及び学校職員による情報交換を通して、切れ目のない支援体制の構築を目指している学校もございます。 次に、今後の取組予定についてでございます。 文部科学省では、5歳児から小学校1年生の2年間は、生涯にわたる学びや生活の基盤をつくるために重要な時期とし、この時期を架け橋期と呼び、幼保小の架け橋プログラムを制定しました。子供に関わる大人が立場の違いを超えて自分事として連携・協働し、この時期にふさわしい主体的・対話的で深い学びの実現を図り、一人一人の多様性に配慮した上で、全ての子供に学びや生活の基盤を育むことを目指しています。 市教育委員会といたしましても、国が示す幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を目指した幼保小の交流行事や、各小学校で作成しているスタートカリキュラムの情報共有、その他、関係者による適切な情報共有の在り方を構築し、対話を大切にしながら、主体的・対話的で、深い学びの実現に向けて協働して取り組んでまいります。 〔
学校教育課長 中城美加君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君、再質問ありますか。 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) では、幾つか質問させていただきます。 今年度指定して三重第一小学校と三重幼稚園で研究を進めているということですが、どのようなことをされているのでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 今年度指定しております三重第一小学校と三重幼稚園についてでございますが、園児と児童の交流を主にしております。 その交流でございますが、小学校1年生のみではなく、複数の学年との交流を予定しております。 その内容といたしましても、遊びだけではなくて、それぞれの教科における交流も今後予定をして進めております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 遊びだけではなく、教科でもしているということで、交流を計画しているということで理解いたしました。 第4次
豊後大野市総合教育計画の幼・小連携の年間計画作成率目標値が令和7年度に90%で、対象園が幼稚園4園ということで書かれております。ぜひ私立の教育・保育施設でも推進していただきたいと思いますが、その予定はありますでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 私立の教育・保育施設にも今連携を深めているところではあります。計画をしているところではございますが、昨年度については、コロナ禍の中で、計画はしたんだけれども、なかなか園児と子供たちの交流の場をうまく持てなかったというふうな現状が起きております。 また、今年度は、コロナの影響を見ながら、できる交流やそういうところは進めていきたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 計画はしましたが、コロナの影響もあったということでした。 全ての教育・保育施設で今後実施していただきたいと思うんですが、内容につきまして、行事の交流等にとどまり、資質や能力をつなぐカリキュラムの編成や実施が行われていないと、ちょっと寂しい気がします。その辺も考慮していただきたいと思います。 次の質問にいきます。 大分県独自の取組で、保育コーディネーターが育成され、市内の教育・保育施設においても活躍されておりますが、把握されていますでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 保育コーディネーターの取組につきましては、適切な支援を行うために、県の保育コーディネーター養成研修というものがありまして、そこで研修されているということは承知しているところであります。 その目的も、家庭の支援や園内における課題解決に向けたコーディネートを行う。また、専門機関との連携を役割として、各園で支援の充実を図られているというところは、承知しているところでございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 保育コーディネーターが誕生して7年目と聞いております。今年の市報3月号に「きらきら掲示板」のコーナーで紹介されているんですが、市内の13のこども園・保育所に31人在籍されているということですので、専門的立場で学校との連携においても活躍していただけると思っております。 次の質問ですが、答弁の中に、年間を通じて、学校での幼保小連携会議や特別支援連絡会議を設定し、入学児童の卒園した就学前施設関係者、児童クラブ及び学校職員が協議を行い、情報交換をして、切れ目のない支援体制の構築を目指している学校もあるということでご説明がありました。その取組について、教育委員会としてはどのように評価しているのでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 今日、私が答弁しましたように、年間を通じていろんな機関と連携を取りながら子供たちの切れ目のない支援を行っていくということは、大変重要で意義深いというものだと考えております。 そうすることで、先ほど議員もおっしゃっていましたように、子供たちはもちろんですけれども、そこに子供たちを預けていらっしゃる保護者の皆様の安心感等にもつながっていくのだと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 私も、今実施していただいている学校につきましては大変すばらしいと思っております。一部の学校だけではなく、市内全校にこのことは広げるべきではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 今、議員ご指摘のように、この取組が、好事例としてご紹介したところでありますが、好事例にとどまらず、どの学校でも行われる、そういうところは目指すべき姿であろうと思っているところであります。 今後、そういう組織的な取組となるように、検討をさらに進めていきたいと考えております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) ぜひ積極的にスピード感を持って、子供たちの幸せのために取り組んでいただきたいと思います。 次の質問ですが、今後の取組についてですけれども、スタートカリキュラムの就学前施設との共有、関係者による適切な情報共有の在り方を構築するという答弁がありました。具体的にはどのようなことでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 学校では、スタートカリキュラムを作成はしております。ですが、そのカリキュラムを就学前施設と共有をするというところまでに至っていないのが現状であろうと思います。学校におきましては、それができているというところもありますけれども、全ての学校がそうはできていないという現状が今あるかと思っています。 ですので、学校が小学校1年生としてこういう姿までを育てていきたいというスタートカリキュラムを、まずは就学前の施設と共有して、そこを情報共有することで、小1プロブレムの解消の一助になっていくことを望んでいるところであります。 また、さきに申し上げましたように、各学校における幼保小での連携会議が好事例で終わらずに、いろんな学校で組織的に取組を進めていくことも、今後、検討を進めていきたいと思っております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 就学前の教育・保育施設より引継ぎのため小学校に送付されている指導要録ですが、本日、資料をタブレットの第2回定例会、当日配付資料フォルダーに用意しておりますので、確認していただきたいのですが、これが幼保連携型認定こども園の指導要録の様式となります。 2枚目の指導上の参考となる事項の欄がございます。緑の蛍光ペンで線を引いておりますが、小学校等における児童の指導に生かされるよう、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を活用して園児に育まれている資質・能力を捉え、指導の過程と育ちつつある姿を分かりやすく記入するようにと注釈がございます。ここに、各担任が詳細に子供の様子を思いを込めて書かれているかと思っております。 3枚目のレーダーチャートというものがございます。私の手元にも用意しました。こういったグラフになっておりまして、健康、人間関係、環境、言葉、表現、養護というような項目で、その子供の育ちが分かるように、1年間を四半期に分けて色づけしております。 このレーダーチャートにつきましては、全部の教育・保育施設からの提出ではないようですが、一目でその子供の就学前までの育ちの様子が分かるように、丁寧に示されております。就学前の1年間を、先ほど言いましたが、四半期で色を変えて表示しております。 このような就学前施設から提出がされている指導要録等について、活用がされているのでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 議員も先ほどおっしゃっていただきました10の姿、それぞれとても大切な視点が述べられているところであります。子供たちの学びは1年生から始まるわけではなく、それぞれの施設の中で目指す10の姿を目指しながら、そこで培った力を持って小学校に入学をされるものだと思っているところです。 本当に就学前の施設では、一人一人に寄り添いながら、きめ細かな指導で、そしてまた保護者にもいろんなアプローチをかけて、安心して子育てができる環境づくりをしていただいていると思っております。その中で得られた大切な子供一人一人の重要な情報なので、それを大事に就学してからも扱っていきたい、今、扱っているという現状でございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 就学前までに育った姿、先ほどのレーダーチャートなど、ぜひフル活用していただいて、子供たちの実態を全職員で見詰め直して、育てたい具体的な子供像を描くことが必要ではないかと思っております。 第4次
豊後大野市総合教育計画の今後の基本方針にも、小学校
教育活動への円滑な接続を図るためのアプローチカリキュラム・スタートカリキュラムの充実を図るとありますので、ぜひ年度当初に連携会議を持ち、共通した理念の下、1年生が幼児期の経験や学びを存分に発揮でき、市内各校の地域性も生かされたカリキュラムの作成や実践をしていただければと思っております。何回も申し訳ないんですが、いかがでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
中城学校教育課長。
◎
学校教育課長(
中城美加君) 本当に入学を迎えたお子さんたちが、それぞれの学び、様子、今、議員がおっしゃったように地域のことも含めて、そういうところを大事に扱っていきたいと思っておりますし、文部科学省が出しました架け橋プログラムにも、継続的で発展的な、可視化ができるということが書かれてありました。やはり分かりやすい、可視化ができる方法で、全ての教職員がそういう情報を目にしながら、組織的に対応していきたいと考えています。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) ここでお願いしたいのですが、せっかくここまで論議した連携会議などの実施が定着したときに、人事異動などでこのシステムが崩れることがあれば、マイナスだと思っております。そのようなことのないように、ぜひ配慮をお願いします。 今回、幼保小連携をテーマにして、他自治体の実践について調べてみました。臼杵市は、平成29年度から連携推進協議会を立ち上げて、小学校教諭が幼稚園に1年間勤務するなどを実施していて、その先生がコーディネーターとなり、連携を支援しているとのことでした。今年から、小学校教諭が夏休みに園に視察というか、時間を取るようなことを聞いております。 就学前に教育施設に通わなかった在宅の子供の支援についても今後の課題だと思っております。そして、今回は深く触れませんでしたが、児童クラブとの連携も子供の育ちをチームで共有するべきなので重要であると考えております。 就学前後の切れ目のない支援体制の構築、幼保小の連携実践により、1年生はゼロからのスタートではないことを教育者が認識することで、1年生が安心して自己発揮しながら小学校生活をスタートできるようになるのではないかなと思っております。 一人一人の子供全員が大切な
豊後大野市の宝ですので、子供を取り巻く全ての機関が顔の見える関係となり、親御さんの思いを大切にしながら、徹底的に子供を大切にする
豊後大野市となることを期待いたしまして、この質問を終わります。
○議長(
衞藤竜哉君) 次に、2、本市の地籍調査の現状についての質問を許します。 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) では、次のテーマの質問をさせていただきます。 本市の地籍調査の現状についてでございます。 地籍調査とは、国土調査法に基づく国土調査の一つで、主に市町村が主体となって、1筆ごとの土地の所有者、地番、地目を調査し、境界の位置と面積を測量する調査で、昭和26年から実施されております。地籍調査が行われることにより、その成果は登記所にも送られ、登記簿の記載が修正され、地図が更新されることとなり、固定資産税算出の基礎情報となるなど、市町村における様々な行政事務の基礎資料として活用されるものです。 しかし、この地籍調査は、境界の確認など、時間と手間がかかると言われていることから、高齢化が進み、山間部の地籍調査の実施については一層の課題があると考えております。 そのような中、平成31年度税制改正において、森林を整備することが、地球温暖化防止、国土保全、水源の涵養、地方創生や快適な生活環境の創出となり、その効果は広く国民一人一人が恩恵を受けるものという理由で、森林環境税が令和6年度から年額1,000円個人住民税と合わせて課税されることとなりました。 反対に、県や市町村には、それを財源として、森林環境譲与税という名前で、個人の私有林人工林面積、林業就業者数、市の人口により算定された相当額が譲与されることとなり、令和元年度から先行して配分されているところです。
豊後大野市では、令和元年度から3年間で約1億1,870万円譲与されております。 このように、市の貴重な財源となる森林環境譲与税が今後増額譲与される予定でもあり、森林が少ない人口の多い都市部では、多く配分され利用されずに基金に積み立てられている問題も指摘されており、森林を多く抱える山間部への重点的配分などの議論も想定されることから、その有効活用に向けて山間部の境界確認が急がれると考えております。 そこで、地籍調査の進捗状況についてと今後の計画について、お伺いします。
○議長(
衞藤竜哉君) 2、本市の地籍調査の現状については、
農林整備課長より答弁があります。 関屋
農林整備課長。 〔
農林整備課長 関屋 隆君登壇〕
◎
農林整備課長(関屋隆君) それでは、本市の地籍調査の現状についてのご質問にお答えいたします。 まず、地籍調査の進捗状況についてでございます。 令和3年度末の本市の地籍調査の進捗状況につきましては、調査対象面積537.71平方キロメートルに対し、調査済面積が268.50平方キロメートルであることから、進捗率は49.93%となっております。 町別では、三重町が25.68%、清川町が26.38%、朝地町が49.67%、大野町が19.28%、千歳町が74.90%となっており、緒方町及び犬飼町については全域完了しております。 次に、今後の計画についてでございます。 議員ご質問のとおり、山間部の地籍調査につきましては、課題を抱えております。具体的には、土地所有者の高齢化による現地立会いの困難化、急峻な地形やスズメバチ等の要因に伴う危険な現場、遠隔地に居住する土地所有者の増加等があり、年々調査が厳しくなっております。 このような状況ではありますが、現在、課題に対応する新たな地籍調査の手法として、リモートセンシング技術を用いた地籍調査が推進されています。これは、航空レーザ測量等のデータを基に作成した詳細な地形図や航空画像を手がかりに筆界案を作成し、現地の立会いに代えて集会所等の室内で境界を確認してもらうものです。 本市でも山間部の地籍調査にこの新手法を活用する予定としており、当面の対象地区として、三重町奥畑地区の一部について、本年度、基本測量の業務委託を行うこととしております。また、来年度以降については、筆界案を作成し、境界の確認を実施してまいります。 第7次国土調査事業十箇年計画では、令和11年度末の進捗率の目標が57%と設定されていますので、こうした技術を使って山間部への調査を積極的に進め、進捗率を高めてまいります。 また、森林環境譲与税を活用した森林経営管理事業における未整備森林抽出につきましては、現在完了している犬飼町、緒方町を除く5町の抽出を令和4年度に実施することとしており、本年度中に市内全域の未整備森林抽出が完了する見込みです。未整備森林であると判定された森林のうち、森林所有者に対する意向調査の結果、市が経営管理権を取得した未整備森林につきましては、市が間伐等の森林整備を行うこととなりますが、事業実施に当たり森林の境界確認が必要なことから、地籍調査が完了している未整備森林から優先して森林整備を実施する方針としております。 また、地籍調査が完了していない未整備森林に関しては、地籍調査の新手法による調査計画と調整し、森林環境譲与税を活用した森林経営管理事業と併せて事業実施を行うことができるよう、農林整備課内で連携して進めてまいります。 〔
農林整備課長 関屋 隆君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君、再質問ありますか。 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) では、幾つか質問させていただきます。 答弁にありました令和11年度末での進捗率の目標が57%ということですが、第7次十箇年計画についての簡単な説明と目標値57%の根拠について教えてください。
○議長(
衞藤竜哉君) 関屋
農林整備課長。
◎
農林整備課長(関屋隆君) 国土調査事業十箇年計画は、国土調査促進特別措置法に基づき国が作成する計画です。 目標の57%につきましては、国全体の目標値として示されているもので、各市町村の目標数値を基に作成されております。
豊後大野市が提出した目標値は56.38%としており、現在の地籍調査係の体制、1地区ごとの調査面積等から積み上げた数値となっております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 57%が国の全体目標であること、市の状況も理解いたしました。 次の質問ですが、答弁で新手法の説明がございました。新手法を用いることで地籍調査のスピードが速くなるという認識ですが、第7次十箇年計画の目標値については新手法を用いての進捗目標なのでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君) 関屋
農林整備課長。
◎
農林整備課長(関屋隆君) 新手法を用いた調査地区が含まれた進捗目標となっております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 分かりました。 次の質問をさせていただきます。 本年度中に市内全域の未整備森林の抽出が完了する見込みということですが、調査後の業務の流れについて教えてください。
○議長(
衞藤竜哉君) 関屋
農林整備課長。
◎
農林整備課長(関屋隆君) 未整備森林の抽出につきましては、航空レーザ測量を用いた調査によって行われます。 その後、抽出された未整備森林の現地調査を委託し、森林整備が必要と判断された森林所有者に対して、今後の管理に関する意向調査を実施します。 その意向調査の結果、市が経営管理権を取得した未整備森林に関して、森林環境譲与税を活用した森林経営管理制度による間伐等の実施を行い、森林の整備が完了した時点で再度所有者へ森林経営管理権をお返しするという流れになります。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 森林環境譲与税が活用されるということですので、森林所有者の皆様の意向調査が順調に進むことを期待します。 最後に、地籍調査の計画と未整備森林対策事業の計画の関連について具体的に教えてください。
○議長(
衞藤竜哉君) 関屋
農林整備課長。
◎
農林整備課長(関屋隆君) 山間部の地籍調査は、第7次国土調査十箇年計画の中で、当面、三重町奥畑の一部約6平方キロメートルを令和8年度末までに完了することを計画しています。 その後の山間部の地籍調査の実施計画につきましては、未整備森林調査の分析結果を踏まえて、実施区域の変更も含め、両事業で連携して協議し、事業を進めてまいります。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 令和8年度末に地籍調査の予定箇所が完了するということですが、その後も継続してスムーズに事業実施していただきたいので、未整備森林調査の分析結果を踏まえて、実施区域については、課内で十分協議し、連携して事業を進めていただき、土砂災害や地球温暖化の防止にも不可欠な森林維持のために、適切な森林管理をお願いしたいと思っております。 以上で、この項は終わります。
○議長(
衞藤竜哉君) 次に、3、景観のきれいな
豊後大野市への取組についての質問を許します。 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) では、最後のテーマの質問をさせていただきます。 景観のきれいな
豊後大野市への取組についてでございます。
豊後大野市では、平成20年に
豊後大野市環境基本条例を制定し、現在、第3次
豊後大野市環境基本計画に基づいた事業の実施や推進が行われております。 たくさんの市民や団体が環境美化活動に参加しており、国や県、市の表彰を受賞された団体も数多くあり、令和2年には、柴北川を愛する会が環境大臣表彰を、また、今年度は、御嶽桜ロードの再生活動をしている清川
まちづくり協議会が、さくら功労者として日本さくらの会より表彰を受けたという、うれしいニュースもありました。 市内各所では、老人クラブや地域婦人会などの皆様が丹精込めて育てている花壇が見受けられます。そのような花々に癒されているのは私だけではないと思っております。市役所前道路沿いの花壇は、あんしん研究会の皆様やひなたぼっこカフェ利用者が管理しておりますが、市役所に来られる方は、四季折々の花々に季節を感じ、ほっとした心持ちになるのではないかと思っております。 このように、
豊後大野市を愛するたくさんの皆様のおかげで、きれいな景観が保たれていると感じております。きれいな景観は、心を豊かにし、訪れる方にも感動を与え、
豊後大野市の好感度も上がると考えます。 その反面、時々、道路にポイ捨てされているごみを見ることは残念です。捨てられたプラスチックごみは、そのまま放置されると、自然に川から海へ流され、分解してなくなることはなく、5ミリメートル以下のマイクロプラスチックとなってしまう環境汚染問題にも発展いたします。 今年の4月に、プラスチック資源循環促進法が施行されました。県内でプラスチックごみの一括回収をしているのは
豊後大野市と津久見市ということで、
豊後大野市は自治体としてプラスチックの再利用に力を入れていることに誇りを感じております。 そこで、今回は、次のことについてお伺いいたします。 ①道路にごみが捨てられていることがありますが、本市のごみの不法投棄の現状と対応について。 ②各種団体や個人で花壇をつくっているところがありますが、環境美化の機運を高める手段といたしまして、市内全域での花壇コンクール等の取組は考えられないか。 以上、お願いいたします。
○議長(
衞藤竜哉君) 3、景観のきれいな
豊後大野市への取組については、環境衛生課長より答弁があります。
麻生環境衛生課長。 〔環境衛生課長
麻生正文君登壇〕
◎環境衛生課長(
麻生正文君) それでは、景観のきれいな
豊後大野市への取組についてのご質問にお答えします。 まず、本市のごみの不法投棄の現状と対応についてでございます。 最近の不法投棄の状況につきましては、山林や交通量の少ない道路沿いを中心に、テレビ、冷蔵庫、タイヤ等が多く確認されており、直近3か年で市が対応した不法投棄件数は、令和元年度17件、令和2年度11件、令和3年度17件となっております。 このような状況を踏まえ、市では、ごみ捨て禁止看板の設置や巡回パトロール、市報やホームページ掲載などの啓発活動を行っており、環境月間である今月の取組として、今月1日に県産業資源循環協会豊肥支部と合同で不法投棄撲滅の街頭指導を行ったところであります。さらに、毎年度、自治会から環境衛生委員を選出してもらい、地域の不法投棄の監視等をお願いするとともに、悪質な不法投棄については、県職員併任制度を活用し、豊肥保健所や
豊後大野警察署と連携を図りながら対応を強化しているところです。 また、県実施事業も活用しており、不法投棄されるごみの量が多いケースでは不法投棄廃棄物撤去事業による撤去を、不法投棄の再発が懸念される場所については不法投棄防止用フェンス設置の要望を行っています。 空き缶などのポイ捨てにつきましても不法投棄となりますので、自治会や老人クラブ、ボランティア団体が、環境美化の日を中心にごみ拾いを行う際、清掃センター搬入に係る手数料の免除やごみばさみの貸出し、ごみ袋の支給などの支援を行っているところです。 不法投棄はモラルの問題でもあり、今後も根気強く啓発活動等を継続するとともに、自治会や関係機関と連携を図り、不法投棄のない環境を目指していきたいと考えております。 次に、市内全域での花壇コンクール等の取組は考えられないかについてでございます。 市環境衛生課において、幼稚園、保育園、認定こども園、小中学校、高校を対象に、花いっぱい運動を実施していますが、他部署においても老人クラブ補助金や特色ある
学校づくり推進事業補助金を活用した花壇づくりに対する支援を行っております。 本市では、様々な団体が環境美化活動に取り組んでいただいておりますので、今後も引き続き各種団体の自発的な活動を支援してまいります。 〔環境衛生課長
麻生正文君降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君、再質問ありますか。 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) では、幾つか質問させていただきます。 不法投棄の通報があったときの対応の流れについて教えてください。
○議長(
衞藤竜哉君)
麻生環境衛生課長。
◎環境衛生課長(
麻生正文君) まず、現地確認と土地の所有者の確認を行います。 現地確認時に、ごみの中に不法投棄者の所有を特定できるものがないか確認を行っております。その際には土地所有者の立会いをお願いしております。所有が特定された場合や悪質な場合には、警察に相談もしております。不法投棄のごみの種類が産業廃棄物であれば、豊肥保健所に相談をしております。 次に、撤去ですが、不法投棄者が判明すれば、不法投棄者が撤去することとなります。投棄者が不明な場合は、状況により対応は異なりますが、基本的には土地所有者に撤去をお願いしております。産業廃棄物が混入していて、ごみの量が多い場合には、県の不法投棄撤去事業を要望する場合もあります。一般廃棄物であれば、市清掃センターでの受入れが可能ですので、免除申請をしていただいて、許可書を発行し、手数料の免除を行っております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 続きまして、ごみ捨て禁止看板を見かけますけれども、これは申請して交付となるのでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
麻生環境衛生課長。
◎環境衛生課長(
麻生正文君) ごみ捨て禁止看板、つまり不法投棄防止看板につきましては、希望する方は、自治委員等から申請をいただいて、内容を確認後、看板を交付する流れとなっております。 なお、申請に当たっての費用や負担金はいただいておりません。 看板交付後につきましては、看板の設置及び管理は申請者で行っていただくこととなります。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 分かりました。 これまで、県職員併任制度により連携して対応したケースがあるのでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
麻生環境衛生課長。
◎環境衛生課長(
麻生正文君) 不法投棄物が産業廃棄物の場合であれば、必ず豊肥保健所に連絡を取り、一緒に現地確認等をするなどの対応をしております。 県職員併任制度とは直接関係はないんですけれども、不法投棄者が判明した場合や悪質な場合、つまり量が大量な場合や投棄されたものが特に環境影響があるものなどの場合、また放置自転車などにつきましては、警察に通報し、現場確認や捜査などをお願いしているところでございます。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) あと、不法投棄物撤去事業と不法投棄防止用フェンス設置について、個人で事業実施の希望を市役所に出すのでしょうか。そのときの市や個人の負担はあるのでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
麻生環境衛生課長。
◎環境衛生課長(
麻生正文君) 不法投棄物撤去事業、不法投棄防止用フェンス設置についてですが、両事業とも大分県が事業主体となり、市の予算は一切通さず、県が行う事業でございます。両事業とも市や個人の負担についてはありません。 また、例年5月ぐらいに、県から市へ要望箇所の調査があり、市が把握している箇所の中から要望を上げ、現地等を確認後、事業対象とするかは県が決定します。市は土地所有者の同意や要望箇所把握などの調整を行います。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 次に、ごみ拾いボランティアの活動について、具体的に市は把握しているのでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
麻生環境衛生課長。
◎環境衛生課長(
麻生正文君) 市へ、ごみばさみの貸与、袋の提供、一緒に活動の申請の依頼のあった団体は把握しております。 また、自治会等の実施については、自治委員へ文書で依頼し、環境美化の日を中心とした前半期、4月から9月の取組を出してもらい、把握しております。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 分かりました。 最後の質問をさせてください。 ②でございます。花壇コンクールについてですが、花いっぱい運動などの支援の状況は理解いたしましたが、私がお聞きしている花壇コンクール等の取組についてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(
衞藤竜哉君)
麻生環境衛生課長。
◎環境衛生課長(
麻生正文君) 先ほどもお答えしましたとおり、今後とも活動が進んでいきますよう支援をしてまいります。 また、花壇コンクールの取組につきましては、現状では考えておりません。
○議長(
衞藤竜哉君) 高野辰代君。
◆3番(高野辰代君) 新しい事業に取り組むことは、大変な労力が必要なことは認識しております。花壇の持つプラス面といたしまして、
豊後大野市の好感度アップ、そして取り組む方々の機運を高めること、花壇をお世話することで、頭や手を使い、園芸療法として認知症予防にもつながってくることも考えられます。 花壇コンクールは、現在、
豊後大野市老人クラブ三重支部が毎年実施しています。コンクールのノウハウも持っていらっしゃいますので、老人クラブにコンクールを委託するなども検討できるのではないかと思います。また、市の景観づくりへの貢献が高齢者の生きがいにもつながっていくのではないかと考えております。 現在は、花いっぱい運動などの支援をされているということで、理解しております。この活動も大変大切なことなので、ぜひ継続をお願いします。 梅雨となり、普光寺や大辻公園のアジサイが見頃を迎えております。今朝も事務所の方が店舗前のごみ拾いをしているのをお見かけしました。各所で地域の皆様方がそれぞれの環境保全活動をしてくださっております。また、ジオガイドもジオサイトをきれいにしていただいているようです。これからも、
豊後大野市のきれいな景観に誇りを持ち、次世代につなぎたいと思っております。 以上で全ての質問を終わります。ありがとうございました。 〔3番 高野辰代君質問者席降壇〕
○議長(
衞藤竜哉君) 以上で、3番、高野辰代君の
一般質問を終わります。
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△散会の宣告
○議長(
衞藤竜哉君) 以上で、本日の日程は全部終了しました。 本日は、これで散会します。 次の開議は、6月20日午前10時とします。 散会 午後3時26分...